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虫歯を予防するためには、「歯磨き」「糖質制限」「歯質強化」の3つのポイントが大変重要になります。しかし、歯磨きや糖質の制限は、個人の努カに頼らざるを得えないため、特に、小さなお子様に徹底して行うことは難しい場合があります。そこで重要となってくるのが、フッ素の活用による歯質の強化です。
フッ素による虫歯予防の方法には、フッ素入り歯磨剤を使った歯磨きや、歯科医院での歯の表面への塗布のほかに、フッ素洗口があります。
フッ素洗口は、幼稚園や小学校などの施設で集団実施されていますが、家庭で行うことでさらに虫歯予防の効果が向上するため、今後ますますフッ素洗口の実施が望まれるところです。
フッ素とは、化学的に合成した物質ではなく、土や水、食べ物などの自然界に存在する元素で、その中でも、マイナスの電荷を帯びた陰イオンの状態のことを「フッ化物」といいます。虫歯予防に使われるフッ化ナトリウムもフッ化物のひとつです。
一般的に「フッ素は歯を強くする」といわれていますが、次のフッ化物の3つの働きによって、虫歯ができにくくなります。
虫歯の原因菌は、糖をエサにして酸を放出します。この酸によってお口の中が酸性に傾くと、歯の表面のエナメル質が溶かされて、虫歯ができやすくなるのです。しかし、フッ化物には、細菌の酸の産生を抑制する働きがあることから、虫歯ができるのを防ぐことができます。
通常、私たちの口の中では酸によって歯が溶ける「脱灰」と、唾液に含まれるカルシウムやリンによって修復される「再石灰化」を繰り返しています。フッ化物には、脱灰によって溶けてしまったエナメル質の修復を助ける働きがあるため、再石灰化が進んで虫歯ができにくくなります。
フッ化物には、歯の表面のエナメル質が溶ける脱灰を防ぐ働きもあります。フッ化物がエナメル質に取り込まれると、エナメル質の一部がフッ化アパタイトという酸に強い物質に変化するため、歯が酸に溶けにくくなって脱灰が抑えられるのです。
フッ素洗口は、フッ素配合の歯磨き剤を使った毎日の歯磨きや、歯科医院でのフッ素塗布と並行して行うことで、さらに虫歯ができにくくなります。
生えたばかりの子供の歯はまだ柔らかく、石灰化が進んで硬くなるまでに2~4年はかかるため、大人に比べて虫歯になりやすいという特徴があります。その中でも、子供の虫歯の80%以上が、歯ブラシが届きにくい臼歯に集中していることが分かっています。5~6歳になると生えてくる6歳臼歯では、10歳で8割近い子供が虫歯になっているという調査結果も出ています。
このように、いくら毎日しっかりブラッシングしているつもりでも、子供の虫歯は歯磨きだけでは予防が難しいことから、フッ素洗口で虫歯になりにくい強い歯を育てる必要があるのです。
フッ素洗口は、主に次のような方法で行います。
1回のフッ素洗口で、フッ化ナトリウム溶液7~10ccを口に含み、約1分間ぶくぶくうがいをします。フッ素洗口には「毎日法」と「週1回法」の2つの方法があって、毎日法では0.05%フッ化ナトリウム溶液、週1回法では0.2%フッ化ナトリム溶液を用意します。
うがい後はフッ素による高い効果を得るために、30分は飲食を避ける必要があります。そのため、就寝前の歯磨きの際に行うとよいでしょう。
フッ素洗口は、永久歯が生える前の4~5歳から始めるのがいいといわれています。早い方がいいとはいえ、きちんとうがいができないと効果が得られないため、上手にぶくぶくうがいができるようになってからはじめましょう。最初のうちは、水だけでぶくぶくうがいの練習をすると安心です。
また、できれば永久歯が生え揃う中学校卒業くらいまでは続けたいものです。フッ素洗口を継続して行うことで、大人になってからも虫歯になりにくい強い歯に育ちます。
この度の西日本豪雨による被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
西日本各地に大きな被害をもたらしたこの度の豪雨により、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。皆様の安全と一日も早く元の生活を取り戻すことができるよう、心よりお祈り申し上げます。
当院におきましては、幸い大きな被害もなく通常通り診療を行っております。
被災者の方におかれましては、保険証を紛失された方でも保険診療が受けられますのでお気軽にお問い合わせください。
山手グリーン歯科医院 スタッフ一同